漁業補償の算定要素としては、漁獲量、魚価、経費(自家労働費を含む)被害率、年利率及び制限期間(休止期間も同期間とした。)の6要素が必要不可欠である。これらの要素のうち、年利率については、公式的な資料として細則第14(3)により8.0%とした。
(1) 漁獲量
河川漁業の場合の漁獲量は、漁獲物の処理が殆ど漁業者個人々で行っており、記録をとっているものは皆無に近い状況である。しかしながら、本漁業協同組合は、漁業権行使区域の漁獲量を毎年度、農林水産省に報告しており、この漁獲量を採用した。
(2)魚価
魚価については、細則第7−4の「魚価は時価を基準とし、地域別、時期別及び漁法別の格差を勘案した魚種別の価格とする」に基づいた。
(3)経費(自家労働含む。)
経費の中には、漁船、漁具等の直接経費と自家労働費がある。
イ 直接経費
漁船、漁具等の各耐用年数に応じた年間償却額を直接経費とした。
ロ 自家労働費
自家労務費については、推定自家労働日数に当該地方の雇用状況等を考慮した1時間当りの労務費に従事時間を乗じるものとした。
(4)被害率
本事業が、河川に生息する魚種に対して影響を及ぼすものであるかどうか、工事の規模、種類及び工事期間等を十分考慮に入れ、橋梁工事(下部工施工)における影響と工事完了後(供用後)における影響の2点から考察した結果、橋梁工事(下部工施工)中における濁水による漁獲率の低下が予見でたものである。
イ 工事施工中の被害
(イ)仮囲いによる影響
(ロ)濁水による影響
(ハ)セメントの悪水による影響
ロ 工事完了後(供用後)の被害
遡可性魚類の遡上、降下の阻害
影響範囲の決定に当たっては、施工箇所から発生する濁水が流下して自然浄化され、正常水となるまでの区間を影響範囲とした。
また、被害率のについては、河川延長比率を被害率とした。
(5)制限期間の認定
本事業における下部工施工期間を漁獲制限期間とした。 |